レシピブックに、ホースラディッシュという材料が出てきました。調べると西洋わさびとも言うようです。
そういえば、寿司と一緒についてくるワサビの材料を見たとき、西洋わさびと本わさびがブレンドされていたのを思い出しました。スーパーではあまり見かけませんが、ホースラディッシュは私たちに身近な食材なのかもしれません。
一体、ホースラディッシュ(西洋わさび)って何なのでしょうか。私たちが一般的に食べている「わさび」との違いとは?
ホースラディッシュ(西洋わさび)とは
ホースラディッシュは「西洋わさび」「山わさび」「わさび大根」とも呼ばれるヨーロッパ原産の植物です。
英語では「ホースラディッシュ」、フランス語では「レフォール」と言います。西洋料理では、一般的に「レフォール」と呼ばれています。ローストビーフの付け合わせとして出てくる白い物体は、このホースラディッシュ(西洋わさび)です。
ホースラディッシュは「白いわさび」
食べるのは根の部分です。色は白く、そのまま食べるとあまり辛くありませんが、すりおろすと非常に辛くなります。
すりおろして長時間放置すると、辛み成分は揮発します。あと辛み成分は熱に弱いので、加熱すると辛みが消えます。
刻んで料理に入れたり、すりおろして薬味としたり、色々な使い方ができる食材です。
![ざるに入っているホースラディッシュ(西洋わさび)](https://book.chisa19.com/wp-content/uploads/2023/10/25351110_m-1200x837.jpg)
「ラディッシュ」は日本で「二十日大根(はつかだいこん)」の意味になります。しかし、大根とホースラディッシュは異なる分類の植物です。
北海道では「山わさび」として親しまれている
生産には涼しい地域が必要で、日本では北海道で栽培されています。「山わさび」の名称で親しまれており、すりおろしたり、しょうゆ漬けにしたりして、アツアツごはんに乗せて食べるのが美味しいのだそう。
年中食べられますが、旬の時期は春。特に12月~3月ごろに収穫されるものが美味しいと言われています。若葉は4月~初夏が旬です。
「ホースラディッシュ(西洋わさび)」と「本わさび」の違い
ホースラディッシュは白いわさび。普段私たちが「わさび」と言っている黄緑色の食べものは「本わさび」です。
「本わさび」は、山深い水のきれいな場所に生える日本原産の植物。学名はワサビアジャポニカと言います。学名から、日本独自の植物だとわかりますね。生産量が一番多いのは長野県。2位は静岡県、3位は岩手県です。
1年を通して収穫できますが、6月、7月が収穫のピークです。
![本わさびがざるに置いてある](https://book.chisa19.com/wp-content/uploads/2023/10/078c2cadf4b9f9da7514a196c46758e9.jpg)
本わさびは、「沢わさび」「畑わさび」とも呼ばれます。
「沢わさび」は、清流を使って栽培されます。主に根茎をすりおろして刺身や肉につけて食べる、生食用のわさびです。
一方「畑わさび」は、涼しい湿気の多い地域の畑で栽培されるわさびで、主に加工して使われます。どちらも同じ種類ですが、栽培方法や使用目的が異なります。
ホースラディッシュは、本わさびより約1.5倍の辛さがあるとされています。
味の違い:ホースラディッシュ(西洋わさび)の方が1.5倍辛い?
ホースラディッシュは、本わさびより約1.5倍の辛さがあるとされています。
実際に食べてみると、本わさびはほんのり奥深さのあるどこかマイルドな辛さですが、新鮮なすりおろしたホースラディッシュ(西洋わさび)はむせるような強い刺激を感じました。
奥深さを感じる前にツーン!と強い刺激を感じて、涙が出てきます。
寿司屋のわさびに「西洋わさび」って書かれているとちょっと身構えるくらいには強烈です。
市販のホースラディッシュは辛くない!?
ホースラディッシュは「加工用わさび」として使われている
日本では主に、加工用わさびの原料として使われています。粉わさび、チューブわさびで「本わさび」と書かれていない黄緑色のわさびは着色されたホースラディッシュです。
市販のわさびチューブは西洋わさびと本わさびのブレンド
市販のわさびチューブは、ほとんど西洋わさび(ホースラディッシュ)と本わさびがブレンドされています。ちなみに「生わさび」は西洋わさび(ホースラディッシュ)か、ブレンドわさびのことです。
寿司のパックや回転寿司でよく見る小さいパッケージのわさびも基本的にはブレンドか着色した西洋わさびです。
「本わさび」と書いてあるものが「本わさび」、それ以外は西洋わさびかブレンドわさびだと思っておけば良いでしょう。
モノにもよりますが、西洋さわびの分量が多いわさびはかなり辛いです。
ホースラディッシュの美味しい食べ方
日本で見られるのは基本的にチューブタイプです。チューブタイプのホースラディッシュは、ローストビーフに添えたり、ちょっとピリ辛さを加えたい時に最適。
おすすめは、ホースラディッシュと卵、マヨネーズ、玉ねぎを混ぜ合わせて作るサンドイッチです!
かたゆで卵を砕き、みじん切りにした玉ねぎとホースラディッシュ、マヨネーズを加えて、塩コショウで味を整えれば完成。ぜひ試してみてください!