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「ホースラディッシュ(白わさび)」とは?本わさびとの違いや特徴を紹介

白いわさび「ホースラディッシュ」と本わさび。この記事では、それぞれの特徴、使い方、辛さの違いを分かりやすく紹介します。

西洋料理で使われるホースラディッシュと、和食に欠かせない本わさび。いったい何が違うのでしょうか?

白いわさび「ホースラディッシュ」とは

ホースラディッシュ(西洋わさび)は、ヨーロッパ原産の植物で、別名「山わさび」「わさび大根」ともいわれる食べ物です。

すりおろした瞬間に広がる強烈な辛さが特徴で、ローストビーフの付け合わせなどで見かけることも。

その白い見た目とツンとした香りから「白いわさび」とも呼ばれますが、日本の「本わさび」とはまったく異なる存在です。

英語では「ホースラディッシュ」フランス語では「レフォール」と言います。西洋料理では、一般的に「レフォール」と呼ばれてることが多いようです。

ホースラディッシュはすりおろすと辛くなる

食べるのは根の部分です。皮は木のような茶色。中身は白く、そのまま食べるとあまり辛くありません。しかし、すりおろすと非常に辛くなります。

すりおろして長時間放置すると、辛み成分は揮発します。また、辛み成分は熱に弱いので、加熱すると辛みが消えます。

刻んで料理に入れたり、すりおろして薬味としたり、色々な使い方ができる食材です。

ざるに入っているホースラディッシュ(西洋わさび)

「ラディッシュ」は日本で「二十日大根(はつかだいこん)」の意味。しかし、大根とホースラディッシュは異なる分類の植物です。

北海道では「山わさび」として親しまれている

ホースラディッシュの栽培には涼しい地域が必要。日本では北海道で栽培されています。

「山わさび」の名称で親しまれており、すりおろしたり、しょうゆ漬けにしたりして、アツアツごはんに乗せて食べるのが美味しいのだそう。

年中食べられますが、旬の時期は春。特に12月~3月ごろに収穫されるものが美味しいと言われています。若葉は4月~初夏が旬です。

緑色のわさび「本わさび」とは

「本わさび」は、山深い水のきれいな場所に生える日本原産の植物。学名はワサビアジャポニカと言います。学名から、日本独自の植物だとわかりますね。お寿司で使われる緑色のわさびがこの本わさびです。

生産量が一番多いのは長野県。2位は静岡県、3位は岩手県。

1年を通して収穫できますが、6月、7月が収穫のピークです。

本わさびがざるに置いてある

本わさびは、「沢わさび」「畑わさび」とも呼ばれます。

「沢わさび」は、清流を使って栽培されます。主に根茎をすりおろして刺身や肉につけて食べる、生食用のわさびです。

一方「畑わさび」は、涼しい湿気の多い地域の畑で栽培されるわさびで、主に加工して使われます。どちらも同じ種類ですが、栽培方法や使用目的が異なります。

「ホースラディッシュ」と「本わさび」の違い

色が違う

ホースラディッシュは白いわさび。緑色の「わさび」は、「本わさび」です。本わさびは、ホースラディッシュよりもマイルドな辛さを奥深い味わいが特徴。

本わさびは、日本特有の植物で、栽培場所が限られています。

使われ方が違う。ホースラディッシュは主に加工用

それぞれ辛さや風味が異なるため、使い方にも違いがあります。

ホースラディッシュは主に加工用わさびとして使われるほか、西洋料理ではローストビーフやステーキの付け合わせ、サンドイッチ、ドレッシングに使われることが多いです。生のまま食べて料理のアクセントに使ったり、すりおろして辛味と風味を加えたりといろいろな使われ方をしています。

本わさびは、日本料理、特に寿司や刺身、お蕎麦などの和食に使われます。食材本来の風味を引き立てるため、和食では新鮮なものをすりおろして使われることが多いです。また、加熱すると辛味が失われるため、基本的には生で使うのが一般的です。

辛さが違う

本わさびは、ホースラディッシュに比べて辛さが穏やか。最初はピリっとした刺激がありますが、しばらくすると深みのある辛さが広がり、鼻に抜ける香りが特徴です。この風味が、寿司や刺身を引き立ててくれるんですね。

ホースラディッシュは刺激が強いので、肉など脂の多い食べ物でもはっきり個性を感じられそうです。

ホースラディッシュ(西洋わさび)の方が本わさびより1.5倍辛い?

ホースラディッシュは、本わさびより、約1.5倍の辛さがあるという情報もあります。

食べ比べてみたところ、すりおろしたホースラディッシュは本わさびに比べて辛さが直線的だと感じました(若干の違いですが…)。そのため、短時間でしっかりと辛味を感じられる食材だと思います。

奥深さを感じる前にツーン!と強い刺激を感じて、涙が出てきます。

本わさびはこれに比べると、まいるどな辛さ、という印象を受けました。

市販のホースラディッシュは辛くない?

日本では生のホースラディッシュを見ることはなかなかありません。売っているのはチューブタイプです。

このチューブタイプのホースラディッシュは、わさびのような風味は感じられますが、辛さは控えめ。

食べ比べてみましたが「わさび」の方が辛いです。ホースラディッシュが使われている「加工わさび」はかなり辛いのに、「ホースラディッシュ」として売っているとそこまで辛くないのは不思議ですね…。

ホースラディッシュは「加工用わさび」として使われている

日本では主に、加工用わさびの原料として使われています。粉わさび、チューブわさびで「本わさび」と書かれていない黄緑色のわさびは着色されたホースラディッシュです。

市販のわさびチューブは西洋わさびと本わさびのブレンド

市販のわさびチューブは、ほとんど西洋わさび(ホースラディッシュ)と本わさびがブレンドされています。ちなみに「生わさび」は西洋わさび(ホースラディッシュ)か、ブレンドわさびのことです。

寿司のパックや回転寿司でよく見る小さいパッケージのわさびも基本的にはブレンドか着色した西洋わさびです。

「本わさび」と書いてあるものが「本わさび」、それ以外は西洋わさびかブレンドわさびだと思っておけば良いでしょう。

モノにもよりますが、西洋さわびの分量が多いわさびはかなり辛い気がします。

ホースラディッシュの美味しい食べ方

日本で見られるのは基本的にチューブタイプです。チューブタイプのホースラディッシュは、ローストビーフに添えたり、ちょっとピリ辛さを加えたい時に最適。

おすすめは、ホースラディッシュと卵、マヨネーズ、玉ねぎを混ぜ合わせて作るサンドイッチです!

かたゆで卵を砕き、みじん切りにした玉ねぎとホースラディッシュ、マヨネーズを和えて、塩コショウで味を整えれば完成。サンドイッチに挟んでも、パンに塗ってもおいしい一品。

ぜひ試してみてください!