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本(読書)にまつわる名言・格言集。言葉を知れば読書がもっと楽しくなる

本を読みたくなる名言や、読書のモチベーションを高める名言読書にまつわる面白名言をまとめました。

さらに、言葉のニュアンスをより深く味わうために、名言を生んだ人物・背景も紹介しています。人物や時代背景を見て、この名言にどんな意味があるのだろう?と、考えるのも楽しいですよ!

名言には「どんな読み方をするべき?」「読書で何が身に付くの?」といった疑問や読書との向き合い方を知る手がかりになる言葉もたくさんあります。(英文(原文)は分かり次第追加。)

色々な視点を取り入れて読書を楽しみましょう。

広い世界への鍵となるのは本である。
もし他に何もできないのなら、出来るだけ本を読みなさい。
It is books that are the key to the wide world. If you can’t do anything else, read all that you can.
ージェーン・ハミルトン

本が読みたくなる、ちょっと詩的な名言・格言

読むと本が読みたくなる、ちょっと詩的な余韻を感じる名言たちを紹介します。

ニール・ゲイマン

本とは、あなたが手に抱える夢である。
A book is a dream that you hold in your hand.

イギリスの作家。『コララインとボタンの魔女』『アメリカン・ゴッズ』『グッド・オーメンズ』などが有名です。世界幻想文学大賞、ヒューゴー賞、ブラム・ストーカー賞、ニューベリー賞など数々の文学賞を総なめにしている人物。

ニール・ゲイマンはファンタジー色の強い作家です。「あなたが手に抱える夢である」という名言は、彼の小説の本質を指しているようにも思えます。

夢には、目指すべき目標、夢見心地、など色々な意味があります。これはどういう意味で使われているのでしょう。見る人によっていろいろな解釈ができそうです。



ちなみに、筆者は短編小説集の『壊れやすいもの』をよく読んでいました。幻想文学的な話が好きな人にはおすすめ!

オノレ・ド・バルザック

読書は私たちに未知の友人をもたらす。
Reading brings us unknown friends.

19世紀フランスの小説家。様々な人間の心理を描く「人間喜劇」と呼ばれる作品(例:『ゴリオ爺さん』)を残しました。バルザックは、様々な人間の心理や社会の姿を細密に描き、生涯で100編以上もの作品を執筆したと言われています。

19世紀は、かつて特権階級が楽しんでいた読書が庶民へと広がった転換期でした。この背景を知ると、バルザックの言葉がまた違った深みを帯びて響いてきます。

フランツ・カフカ

本は私たちの中にある凍った海を砕く斧でなければならない。
A book must be the axe for the frozen sea within us.

19世紀~20世紀チェコプラハを拠点に活動した小説家。現代実存主義文学の先駆者と言われる人物。フランツ・カフカ(Franz Kafka)といえば、『変身』が有名です。そのほか『』『審判』なども執筆しています。

日中は労働災害保険協会で働き、夜や休日に執筆活動を続けるという生活を送りました。肺結核により短い生涯を閉じるまで、執筆に多くの時間を費やした人物です。

ちなみに、カフカを読んでみたいけど難しそう…という人は、ファンシーな名前の『カフカふかふか』がおすすめです。紹介文を見ると、「カフカ作品のふかふかエッセンスをまとめた」という謎の文章。カフカ研究会の人たちがカフカについて簡潔に、けれど面白くまとめています。

ヴィクトル・ユーゴー

読むのを学ぶことは火を付けることである。綴られた全ての音節が火花である。
Apprendre à lire, c'est allumer un feu ; chaque syllabe éveille une flamme.

19世紀フランスの詩人・小説家。『ノートルダム・ド・パリ』や『レ・ミゼラブル』などの名作を世に残した人物。また、政治活動家としても活躍し、フランス議会の議員を務めました。彼の作品は社会的テーマを多く扱っており、貧困や不正義への鋭い批判が特徴です。

彼の頭の中には、パチパチと知識が燃えていたのでしょうか。

ちなみに、この名言は『Les Misérables』(レ・ミゼラブル)のなかで言及した、ユーゴーが教育や読書の力を称賛する際に使ったフレーズのようです。

「全ての音節が火花である」素敵な表現ですね。

ウォルト・ディズニー

宝島の海賊たちが盗んだ財宝よりも、本には多くの宝が眠っている。何より素晴らしいのは、これらの富を毎日楽しめることだ。
There is more treasure in books than in all the pirates' loot on Treasure Island and best of all, you can enjoy these riches every day of your life.

ディズニーランドの生みの親。この言葉は、ディズニーが本や学びの力を強調するために使ったものとしてよく引用されます。彼にとって、読書は人生を豊かにして、日々楽しめる無限の宝物のようだったのでしょう。

情報元を探したところ、1977年の書籍『Peter’s Quotations: Ideas for Our Time』に、ディズニーの言葉として収められているという文言を発見しました。

読書の名言ではないですが、ウォルト・ディズニーが言った、「If you can dream it, you can do it.(夢見ることができれば、それは実現できる。)」も好き。

ディズニーの名言は、多くの人々にインスピレーションを与え続けています。

アラン・ベネット

本は想像力に火を付ける装置である。
A book is a device to ignite the imagination.

アラン・ベネット(Alan Bennett)は、イギリスの劇作家、小説家、俳優です。この名言は自身の著書『The Uncommon Reader』(2008年)(アラン・ベネットのエッセイの中)で登場しています。書物の持つ力を表現した言葉です。

アラン・ベネットの作品は、鋭い社会観察とユーモアが特徴。人物描写と日常の中での人間ドラマに重きを置いています。本を読んで多くのインスピレーションを得ていたのでしょうか。

日本語で読めるものは『やんごとなき読者』があります。

E・P・ウィップル

本とは、時間という大きな海の中に建てられた灯台である。
Books are lighthouses erected in the great sea of time.

E・P・ウィップル(Edwin Percy Whipple)は、アメリカ19世紀の文学批評家、エッセイストです。この名言は、彼の著作『Books and the World』に登場します。

時間の中で、「本」を知識の灯台と位置づけ、知識が長い時間を超えて人生を照らし続けてくれるという意味が込められた言葉です。

読書は真っ暗闇に一筋の道を示してくれる。「灯台」という言い方がとても文学的で美しい名言です。

読書のモチベーションを上げてくれる名言・格言

本が読みたくなる名言たち。

アントン・チェーホフ

書物の新しいページを1ページ、1ページ読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく。

アントン・チェーホフ(Anton Chekhov)は、ロシアを代表する劇作家、小説家。フョードル・ドストエフスキーと並ぶ文豪と言われる人物です。作品は『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』など。

読書の力、魅力がストレートに伝わる名言です。

マーク・トウェイン

読もうとしない人は読めない人に劣る。
A person who won’t read has no advantage over one who can’t read.

マーク・トウェイン(Mark Twain)。アメリカの作家であり、ユーモアを交えた鋭い社会批評でも広く知られています。彼の代表作『トム・ソーヤの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』は、アメリカ文学に大きな影響を与えました。その原動力のかけらを、この名言から感じます。

本名はサミュエル・ランガホーン・クレメンズ(Samuel Langhorne Clemens)。19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した人物です。

読書に関する面白い名言も残しています。→こち

オルダス・ハクスリー

読書の方法を知っている人はすべて、自分自身を拡大し、存在できる道を増やし、人生を有意義で、面白く、最大限に活かす力を持っている。

オルダス・ハクスリー(Aldous Huxley)はイギリスの著作家。SF、ディストピア小説の傑作と言われる『すばらしい新世界』の著者です。

医者を目指していましたが、失明に近い病気にかかり退学。その後回復してオックスフォード大学で英文学と言語学を専攻した、というエピソードがあり、努力の人だと感じました。今では世界に名を残す作家になっています。彼が思う「読書の方法」が気になりますね。

ホレス・マン

本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。
A house without books is like a room without windows

ホレス・マン(Horace Mann)は、19世紀のアメリカの教育改革者で、教育の重要性を強く訴えた人物です。彼は「本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ」という言葉で、読書と学びの価値を強調しました。

注:日本語サイトではハインリヒ・マンの言葉として紹介されることがある名言です。しかし、いろいろと海外サイトを調べたところ、この名言は、Horace Mannが言ったというのが信ぴょう性が高そうです。

マルクス・トゥッリウス・キケロ

本のない部屋は魂のない体のようなものだ。
A room without books is like a body without a sou

マルクス・トゥッリウス・キケロ(Marcus Tullius Cicero)は、古代ローマの政治家、弁護士、哲学者、そして著述家であり、特に弁論術と哲学に関する著作で知られる人物です。

この名言はキケロの著作『De Officiis(義務について)』に由来すると考えられています。

キケロは、ローマ共和制の終焉と帝政の始まりの時代に生き(紀元前106年~紀元前43年)、プラトンやアリストテレスの思想をローマに紹介し、西洋思想に大きな影響を与えた人物としても知られています。

アナトール・フランス

私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである。
It is not through people but through books that I have learned about life.

アナトール・フランス(Anatole France)は、フランスの詩人・小説家です。

1921年ノーベル文学賞を受賞。 代表作はタイス』『神々は渇くがあります。芥川龍之介が傾倒したということでも有名で、日本語の『バルタザアル』は芥川龍之介が訳しています。

ちなみに、読書にまつわるこんな面白い名言も残しています。個人的にこの名言(迷言)は最高に好き。

本は人に貸してはならない。貸せば戻ってこないからだ。私の書斎に残っている本といったら、そうやって人から借りたものばかりだ。
Never lend books, for no one ever returns them; the only books I have in my library are books that other folks have left me.

読書への愛情と独自のユーモアが感じられる名言ですね。

ウォルト・ホイットマン

同志よ、これは本ではない。これに触れるものは、人間に触れるのだから

19世紀アメリカのジャーナリスト、詩人。人種差別などが激しい時代に、平等や多様性を説いた人物です。当時はあまり評価されなかったようですが、人種問題、LGBTQなどが注目され始めた現代、評価が見直されています。

本の読み方から選び方まで、考えさせられる名言・格言

本はどのように読むべきなのか、本の読み方から選び方まで考えさせられる名言たち。

バーナード・ショー

ドンキホーテは読書によって紳士になった。そして読んだ内容を信じたために狂人となった。

アイルランド出身の劇作家、批評家、小説家。1925年にノーベル文学賞を受賞しています。

本の内容を信じると狂人になる、というのは言いえて妙ですね。情報は全てが正しいとは限りません。そういう思考をもって読書をしたいものです。

バーナード・ショーは、「人生とは、自分を見つけることではない、自分を創ることだ」「為すべきことは熱を与えることではなく、光を与えることなのだ」といった名言も残しています。

ジョン・ラスキン

人生は非常に短い。しかもその中の静かな時間はあまりに少ない。私たちはつまらない本を読むことによって、その一時間をも浪費すべきではない。

ジョン・ラスキンは19世紀イギリスを代表する芸術批評家、作家、社会思想家です。

つまらない本で時間を浪費しないようにしよう、と思わせてくれる名言。

さらにこんな名言も残しています。

すべての本は、束の間の本と生涯の本の2種類に分けられる。
All books are divisible into two classes: the books of the hour, and the books of all time.

これは、ジョン・ラスキン著『Sesame and Lilies』で語られた言葉です。

ロスコモン

友を選ぶが如く、著者を選べ。

ロスコモン(Lord Roscommon)はイギリスの詩人。上記の名言は『訳詩論』の一節。

コリン・ローズ

積極的な読書法とは、著者と会話しているような読み方のことです。

コリン・ローズの加速学習法』の筆者。

本は「講義を受ける」といった一方的な姿勢ではなく、共感、疑問、時には反発心などを抱きながら、会話をするように読むほうがタメになる。

ジョン・ロック

読書は単に知識の材料を提供するだけである。それを自分のものにするのは思索の力である。

17世紀イギリスの哲学者。『人間知性論』や『政治二論』が有名。宗教戦争、植民地化、ピューリタン革命など激動の時代を生きた人です。

エドマンド・バーグ

書を読んで考えないのは、食べて消化しないのと同じだ

18世紀イギリスの思想家。ジョン・ロックの名言とニュアンスが似ていますね。

本は読んで考えることが重要。

アモス・オルコット

良書とは、期待を持って開き、喜びと利益を得て閉じる書物である。

19世紀アメリカの教育者。

エドワード・ブルワー=リット

目的のない読書は遊戯で会って、読書ではない

イギリスの小説家。

ホルブルック・ジャクソン

今日読める本を明日まで延ばしてはならない。
Never put off till tomorrow the book you can read today.

イギリスのジャーナリストの名言。仕事や宿題に通じる何かを感じる…。

ショーペン・ハウエル

読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。習字の練習をする生徒が、先生の鉛筆書きの線をペンでたどるようなものである。だから読書の際には、ものを考える苦労はほとんどない。読書にいそしむ限り、実は我々の頭は他人の思想の運動場に過ぎない。そのため、ときにはぼんやりと時間を潰すことがあっても、ほとんど丸一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく

ちょっと昔の本ですが、ハウエルの『読書について』に書かれている文章です。

上の長文を短くした「読書は、他人にものを考えてもらうことである。ほとんど丸一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく。」という言葉が知られています。

三浦綾子

読書というものは、その時に応じて読み方に深浅がある。自分のその時に置かれた環境で、読み方が深くなったり、浅くなったりする。

20世紀の小説家。『氷点』で作家デビュー。

戦時中は小学校教師として活動し、敗戦後に退職。小説やエッセイを書き続けました。戦時中、戦後、環境が大きく変わった激動の時代を生きた人の言葉です。

読書に関する面白い名言・格言

個人的に好きな面白名言を集めました。面白名言と言えば先ほど紹介したアナトール・フランスの名言(?)が一押しですが、↓

「本は人に貸してはならない。貸せば戻ってこないからだ。私の書斎に残っている本といったら、そうやって人から借りたものばかりだ。(アナトール・フランス)」

このほかにも面白い名言があります。

ウィリアム・フォークナー

読め、読め、読め。何でも読め。駄作も古典も良しも悪しきも、そしてそれらがいかに書かれているか理解するのだ。ちょうど親方に学ぶ見習い大工の如く。読め。吸収するのだ。そして書け。名文ならば自分で分かるだろう。駄文なら窓から投げ捨てろ。

「駄文なら窓から投げ捨てろ。」が最高に良い名言。確かに、つまらない本に時間をかけるより、良書に時間をかけるべき。

マーク・トウェイン

古典とは、人々は称賛するが、読まない本のことである。
Classic, a book which people praise and don’t read.

『トム・ソーヤーの冒険』の著者。たくさんの人が内心、同じことを思っていそう…。

教訓的な、読書に関する名言も残しています→こちら

ヴォルテール

愚か者は、有名な作家によって書かれたもの全てが立派であると信じる傾向にある。
ools have a habit of believing that everything written by a famous author is admirable.

18世紀フランスの哲学者。

本に書いてあるから、有名な人が言っているからと、全てをうのみにするのは良くない。

その他、読書(本)に関する名言・格言

その他、これは良いな~と感じた名言・格言たち。

ステファヌ・マラルメ

世界のあらゆるものは、最終的に本となるために存在する。
Everything in the world exists in order to end up as a book.
(Tout, au monde, existe pour aboutir à un livre.)

フランスの詩人。代表作に『半獣神の午後』『パージュ』『詩集』などがあります。

この名言はステファヌ・マラルメ(Stéphane Mallarmé)の思想や詩学を象徴するものです。マラルメは詩人であると同時に象徴主義の先駆者であり、世界の本質や真理を言語や文学を通じて表現しようとしました。あらゆる現象や事象が最終的に文学という形で凝縮されるという彼の信念を示しています。

R・D・カミング

良書には結末が無い。
A good book has no ending.

イギリス生まれの作家。この名言を見て、「物語が終わっても登場人物たちが生き続けている」って思う小説はかなりの良書だった、とハッとしました。小説以外でも、読み終わったあと行動したくなる本は良い本ですね。

確かに、「良書には結末が無い。」。

ビル・ワターソン

雨の日は、1杯のお茶と1冊の良書と共に家で過ごすべきだ。
Rainy days should be spent at home with a cup of tea and a good book.

アメリカの漫画家。雨の日はスマホを見てゴロゴロするのではなく、美味しいお茶を用意して、本をめくって過ごしたくなる名言。

フランシス・ベーコン

読書は充実した人間をつくり、会話は機転の利く人間をつくり、執筆は緻密な人間をつくる。

17世紀イギリスの哲学者。

おわりに

色々な名言を見ていると、偉人は読書家というのがわかります。多くの偉人が「本は読むだけではダメだ。考えろ」と言っているのが印象的でした。

読書家は頭が良いみたいなイメージがありますが、本を読むだけではダメなんですね。

この記事では出典を調べてできる限り明記しましたが、正確性がわからないものもたくさんあり驚きました。名言は、時間を経て多くの人々の間で引用されるうちに、意訳されて言葉が変化していくことが多いので、自然と変化していくものなのかもしれません。


参考:https://www.goodreads.com/