本を読みたくなる名言や、読書のモチベーションを上げてくれる名言、読書に関する面白名言などを集めました。
「どんな読み方をするべき?」「読書で何が身に付くの?」といった疑問や読書との向き合い方を知る手がかりになる言葉もたくさんあって為になります。(英文は分かり次第追加予定です)
色々な視点を取り入れて読書を楽しみましょう!
では初めにひとつ。
広い世界への鍵となるのは本である。 もし他に何もできないのなら、出来るだけ本を読みなさい。 It is books that are the key to the wide world. If you can’t do anything else, read all that you can. ージェーン・ハミルトン
本が読みたくなる、ちょっと詩的な名言・格言
読むと本が読みたくなる、ちょっと詩的な余韻を感じる名言たち。
ニール・ゲイマン
本とは、あなたが手に抱える夢である。 A book is a dream that you hold in your hand.
イギリスの作家。『コララインとボタンの魔女』『アメリカン・ゴッズ』『グッド・オーメンズ』とか書いている人。
夢には、目指すべき目標、夢見心地、など色々な意味がありますが、これはどういう意味で使われているのでしょう。見る人によって色々な解釈ができそうです。
ニール・ゲイマンの小説はエンタメ性の高いものが多く、映画化されてる作品もあります。私は短編小説集の『壊れやすいもの』が好きでした。
オノレ・ド・バルザック
読書は私たちに未知の友人をもたらす。 Reading brings us unknown friends.
19世紀フランスの小説家。様々な人間の心理を描く「人間喜劇」と呼ばれる作品を残している人。生涯で100編以上の作品を執筆したと言われています。
19世紀は貴族のものであった読書を庶民が楽しむようになった時代です。時代背景を知ると、言葉がちょっと違う印象になりますね。
フランツ・カフカ
書物は我々のうちなる凍った海のための斧なのだ。
19世紀~20世紀チェコの小説家。フランツ・カフカといえば、『変身』『城』『判決』とか書いたことで有名です。労働災害保険協会で働きつつ執筆活動を行い、肺結核で亡くなります。真面目な人だったみたいですね。現代実存主義文学の先駆者と言われる人物。
比喩的な名言のため、何が言いたいのかは個人の解釈によるのですが、私は「知識がないと柔軟な思考はできない」「立ち向かうための武器が持てない」そんなことを感じました。
ヴィクトル・ユーゴー
読むのを学ぶことは火を付けることである。綴られた全ての音節が火花である。
19世紀フランスの詩人・小説家。『ノートルダム・ド・パリ』や『レ・ミゼラブル』とか残した人。政治家として活動し、議員にもなっています。彼の頭の中には、パチパチと知識が燃えていたのでしょうか。「全ての音節が火花である」素敵な表現です。
ウォルト・ディズニー
宝島の海賊たちが盗んだ財宝よりも、本には多くの宝が眠っている。そして何よりも、宝を毎日味わうことができる。
ディズニーランドの生みの親。さすが、表現が素晴らしい。
読書の名言ではないですが、ウォルト・ディズニーが言った、「If you can dream it, you can do it.(夢見ることができれば、それは実現できる。)」も好き。
アラン・ベネット
本は想像力に火を付ける装置である。 A book is a device to ignite the imagination.
イギリスの劇作家、小説家、俳優です。日本では『やんごとなき読者』っていう小説が出てます。
E・P・ウィップル
本とは、時間という大きな海の中に建てられた灯台である。 Books are lighthouses erected in the great sea of time.
アメリカのエッセイストの名言。
読書は真っ暗闇に一筋の道を示してくれる。「灯台」という言い方がとても好き。
読書のモチベーションを上げてくれる名言・格言
本が読みたくなる名言たち。
アントン・チェーホフ
書物の新しいページを1ページ、1ページ読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく。
ロシアを代表する劇作家、小説家。フョードル・ドストエフスキーと並ぶ文豪と言われる人物です。
作品は『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』『桜の園』など。
マーク・トウェイン
読もうとしない人は読めない人に劣る。 A person who won’t read has no advantage over one who can’t read.
アメリカの小説家。『トム・ソーヤーの冒険』の著者です。読書に関する面白い名言も残しています。→こちら
オルダス・ハクスリー
読書の方法を知っている人はすべて、自分自身を拡大し、存在できる道を増やし、人生を有意義で、面白く、最大限に活かす力を持っている
イギリスの著作家。SF、ディストピア小説の傑作と言われる『すばらしい新世界』の著者です。
医者を目指していましたが、失明に近い病気にかかり退学、その後回復してオックスフォード大学で英文学と言語学を専攻したといったエピソードがあり、努力の人だと感じました。今では世界に名を残す作家になっています。彼は「読書の方法」を何かしら知っていたのでしょう。
ハインリヒ・マン
本の無い家は窓の無い部屋のようなものだ。 A house without books is like a room without windows.
ドイツの作家。代表作は『ウンラート教授』。なんと、『ヴェニスに死す』『魔の山』『ファウストゥス博士』などを書いた作家、トーマス・マンが実弟です。兄弟で作家として名前を世に残すってすごい。
アナトール・フランス
私が人生を知ったのは、人と接したからではなく、本と接したからである。
フランスの詩人・小説家です。芥川龍之介が傾倒したということでも有名。日本語の『バルタザアル』は芥川龍之介が訳しています。
ちなみに、読書にまつわるこんな面白い名言も残しています。個人的にこの名言(迷言)は最高に好き。
本は人に貸してはならない。貸せば戻ってこないからだ。私の書斎に残っている本といったら、そうやって人から借りたものばかりだ。
ウォルト・ホイットマン
同志よ、これは本ではない。これに触れるものは、人間に触れるのだから
19世紀アメリカのジャーナリスト、詩人。人種差別などが激しい時代に、平等や多様性を説いた人物です。当時はあまり評価されなかったようですが、人種問題、LGBTQなどが注目され始めた現代、評価が見直されているようです。
本の読み方から選び方まで、考えさせられる名言・格言
本はどのように読むべきなのか、本の読み方から選び方まで考えさせられる名言たち。
バーナード・ショー
ドンキホーテは読書によって紳士になった。そして読んだ内容を信じたために狂人となった。
アイルランド出身の劇作家、批評家、小説家。1925年にノーベル文学賞を受賞しています。
本の内容を信じると狂人になる、というのは言いえて妙ですね。情報は全てが正しいとは限りません。そういう思考をもって読書をしたいものです。
バーナード・ショーは、「人生とは、自分を見つけることではない、自分を創ることだ」「為すべきことは熱を与えることではなく、光を与えることなのだ」といった名言も残しています。
ジョン・ラスキン
人生は非常に短い。しかもその中の静かな時間はあまりに少ない。私たちはつまらない本を読むことによって、その一時間をも浪費すべきではない。
19世紀イギリスの評論家・美術評論家。
つまらない本で時間を浪費しないようにしよう、と思わせてくれる名言。
さらにこんな名言も残しています。
すべての本は、束の間の本と生涯の本の2種類に分けられる。
ロスコモン
友を選ぶが如く、著者を選べ。
イギリスの詩人。上記の名言は『訳詩論』の一節。
コリン・ローズ
積極的な読書法とは、著者と会話しているような読み方のことです。
『コリン・ローズの加速学習法』の筆者。
本は「講義を受ける」といった一方的な姿勢ではなく、共感、疑問、時には反発心などを抱きながら、会話をするように読むほうがタメになる。
ジョン・ロック
読書は単に知識の材料を提供するだけである。それを自分のものにするのは思索の力である。
17世紀イギリスの哲学者。『人間知性論』や『政治二論』が有名。宗教戦争、植民地化、ピューリタン革命など激動の時代を生きた人です。
(思索(しさく)というのは、簡単に言うと「考える」ことです。)
エドマンド・バーグ
書を読んで考えないのは、食べて消化しないのと同じだ
18世紀イギリスの思想家。ジョン・ロックの名言とニュアンスが似ていますね。
本は読んで考えることが重要。
アモス・オルコット
良書とは、期待を持って開き、喜びと利益を得て閉じる書物である。
19世紀アメリカの教育者。
エドワード・ブルワー=リット
目的のない読書は遊戯で会って、読書ではない
イギリスの小説家。
ホルブルック・ジャクソン
今日読める本を明日まで延ばしてはならない。 Never put off till tomorrow the book you can read today.
イギリスのジャーナリストの名言。仕事や宿題に通じる何かを感じる…。
ショーペン・ハウエル
読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。習字の練習をする生徒が、先生の鉛筆書きの線をペンでたどるようなものである。だから読書の際には、ものを考える苦労はほとんどない。読書にいそしむ限り、実は我々の頭は他人の思想の運動場に過ぎない。そのため、ときにはぼんやりと時間を潰すことがあっても、ほとんど丸一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく
ちょっと昔の本ですが、ハウエルの『読書について』に書かれている文章。
上の長文を短くした「読書は、他人にものを考えてもらうことである。ほとんど丸一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく。」という言葉が有名みたいです。
三浦綾子
読書というものは、その時に応じて読み方に深浅がある。自分のその時に置かれた環境で、読み方が深くなったり、浅くなったりする。
20世紀の小説家。『氷点』で作家デビュー。戦時中は小学校教師として活動し、敗戦後に退職。小説やエッセイを書き続けました。戦時中、戦後、環境が大きく変わった激動の時代を生きた人の言葉です。
読書に関する面白い名言・格言
個人的に好きな面白名言を集めました。面白名言と言えば先ほど紹介したアナトール・フランスの名言(?)が一押しですが、↓
「本は人に貸してはならない。貸せば戻ってこないからだ。私の書斎に残っている本といったら、そうやって人から借りたものばかりだ。(アナトール・フランス)」
このほかにも面白い名言があります。
ウィリアム・フォークナー
読め、読め、読め。何でも読め。駄作も古典も良しも悪しきも、そしてそれらがいかに書かれているか理解するのだ。ちょうど親方に学ぶ見習い大工の如く。読め。吸収するのだ。そして書け。名文ならば自分で分かるだろう。駄文なら窓から投げ捨てろ。
「駄文なら窓から投げ捨てろ。」が最高に良い名言。確かに、つまらない本に時間をかけるより、良書に時間をかけるべき。
マーク・トウェイン
古典とは、人々は称賛するが、読まない本のことである。 Classic, a book which people praise and don’t read.
『トム・ソーヤーの冒険』の著者。たくさんの人が内心、同じことを思っていそう…。
教訓的な、読書に関する名言も残しています→こちら
ヴォルテール
愚か者は、有名な作家によって書かれたもの全てが立派であると信じる傾向にある。 ools have a habit of believing that everything written by a famous author is admirable.
18世紀フランスの哲学者。
本に書いてあるから、有名な人が言っているからと、全てをうのみにするのは良くない。
その他、読書(本)に関する名言・格言
その他、これは良いな~と感じた名言・格言たち。
ステファヌ・マラルメ
世界のあらゆるものは、最後には本に成り果てるために存在する。 Everything in the world exists in order to end up as a book.
フランスの詩人。
R・D・カミング
良書には結末が無い。 A good book has no ending.
イギリス生まれの作家。この名言を見て、「物語が終わっても登場人物たちが生き続けている」って思う小説はかなりの良書だった、とハッとしました。小説以外でも、読み終わったあと行動したくなる本は良書ですよね。
確かに、「良書には結末が無い。」。
ビル・ワターソン
雨の日は、1杯のお茶と1冊の良書と共に家で過ごすべきだ。 Rainy days should be spent at home with a cup of tea and a good book.
アメリカの漫画家。雨の日はスマホを見てゴロゴロするのではなく、美味しいお茶を用意して、本をめくって過ごしたくなる名言。
フランシス・ベーコン
読書は充実した人間をつくり、会話は機転の利く人間をつくり、執筆は緻密な人間をつくる。
17世紀イギリスの哲学者。
おわりに
色々な名言を見ていると、偉人は読書家というのがわかります。多くの偉人が「本は読むだけではダメだ。考えろ」って言っているのが印象的でした。
読書家は頭が良いみたいなイメージがありますが、本を読むだけではダメなんですね。ショーペン・ハウエルが言った「ほとんど丸一日を多読に費やす勤勉な人間は、次第に自分でものを考える力を失っていく」っていう視点も面白いです。