「クリスマス絵本」というと、子ども向けのイメージが強いかもしれません。しかし、年齢を問わず楽しめるものもたくさんあります。今年は、クリスマスの絵本をひとつ、お家に迎えてみませんか?

シンプルでありながら深い意味を持つ物語が、忙しい日常に静かで、暖かなひとときをもたらしてくれます。色とりどりのページをめくりながら、心穏やかに包まれる瞬間……。

大人が読んでも面白い「クリスマス絵本」を厳選してご紹介します。ギフトにも最適です。
- 大人におすすめの「クリスマス絵本」を厳選
- 『さむがりやのサンタ』面倒くさそうなサンタがクセになる!
- 『クリスマスのまえのよる』ノスタルジックあふれる王道絵本
- 『The Night Before Christmas (Classic Collectible Pop-Up)』大人も楽しめる美しい仕掛け絵本
- 『モミの木』マリメッコのデザイナーが描くアンデルセン童話
- 『賢者の贈り物』短編小説の名手O・ヘンリーの傑作
- 『サンタさんのお仕事マニュアル』サンタの秘密を大公開!
- 『まほうのよるに』サンタとトナカイの出会いとはじまり
- 『クリスマスマーケットのふしぎなよる』ドイツの雰囲気がたのしめる
- 『森のクリスマスツリー』雪で彩られる静かで穏やかなクリスマス
- 大人におすすめのクリスマス事典
- 【番外編】プレゼントにも。心癒される絵本
- 大人が楽しむクリスマス絵本の魅力
大人におすすめの「クリスマス絵本」を厳選
※「記事を読む」の列から、該当絵本を紹介している見出しへ飛べます。
『さむがりやのサンタ』面倒くさそうなサンタがクセになる!
ビールを飲んで、お風呂に入って、愚痴をこぼしながらサンタの仕事に励む、どこか不器用で愛らしいサンタクロースが主人公。ちょっと気難しそうなおじいちゃん、という印象で、サンタクロースが身近に感じられます。
やさしい色使いのイラストが物語にぴったり寄り添っていて、ページをめくるたびに癒されます。マンガのようなコマ割りのレイアウトもこの絵本ならではの魅力。
ちょっとレトロな雰囲気で、どこか懐かしくもあり、大人の心をくすります。一度開いたら、きっと最後まで一気に読みたくなる――そんな一冊です。
『サンタのなつやすみ』もとっても面白いです!
『さむがりやのサンタ』
著者:レイモンド・ブリッグズ
翻訳:すがはら ひろくに
出版社:福音館書店
発売日:1974年10月25日
ページ数:32ページ
大きさ:22 x 0.8 x 25.5 cm
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「やれやれまたクリスマスか! 」面倒くさそうに目を覚ましたのは、サンタクロース。寒さに愚痴をいい、煙突に文句をいいながら町の子どもたちにプレゼントを配ります。南の島に憧れながら、一日の仕事をおえると、お風呂にはいり、ビールを一杯飲んで、ごちそうを楽しみます。トナカイたちにおいしいえさをあげることも忘れていません。皮肉屋だけど実はやさしい、人間味あふれるサンタクロースを描いたクリスマスにぴったりの絵本です。
『クリスマスのまえのよる』ノスタルジックあふれる王道絵本
著者のクレメント・C・ムーアは、今から200年以上も前のアメリカの神学者です。1823年のクリスマスに、病気がちだった娘を笑顔にしようと詩を書きました。これが世界中に愛される、サンタクロースのはじまりでした。
原書『The Night Before Christmas』は1954年に刊行。以降、この詩をもとに多くの絵本が作られました。今回紹介する絵本は、ロジャー・デュボアザン絵、こみやゆうさん訳で2011年に出版されたものです。
本書は、クリスマスのプレゼントを入れる靴下にはいるようにと、縦長サイズにデザインされました。こうした遊び心もクリスマスの絵本ならではですね。
『クリスマスのまえのよる』
著者:クレメント・C・ムーア
絵:ロジャー・デュボアザン
翻訳:こみや ゆう
出版社:主婦の友社
発売日:2011年10月15日
ページ数:32ページ
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クレメント・C・ムーアは、アメリカの神学者。
いまから188年も前の1823年のクリスマス、病気がちだった娘を笑顔にしようと、この詩を書きました。
いまでは世界中の常識ともなった、赤い服に白いひげ、ちょっと太った笑顔のサンタクロースのイメージは、この詩によって世界中に知られるようになったのです。
絵を描いたのは30年ほど前に亡くなった人気絵本作家のロジャー・デュボアザン。
斬新でモダンな色使いとあたたかなタッチで、この絵本がアメリカで人気を博したのは1954年のことです。
イブの夜にプレゼントをいれるくつしたに入るようにとデザインされた縦長サイズで、まさにクリスマスプレゼントのための絵本。
日本でこれまで紹介されていなかったことが、奇跡のよう。
宝石のようなクリスマス絵本を、ぜひ、愛する人への贈り物として!
『The Night Before Christmas (Classic Collectible Pop-Up)』大人も楽しめる美しい仕掛け絵本
見た瞬間大人の心を虜にする、魔法のような仕掛け絵本『The Night Before Christmas (Classic Collectible Pop-Up)』。
クリスマスの夜を彩る名作『クリスマスのまえのよる』が、ロバート・サブダの手によって大変身! 原作の内容そのままに、芸術的なポップアップ絵本として生まれ変わりました。ここで紹介しているのは英語版ですが、日本語版もあります。
ロバート・サブダは、ニューヨーク・タイムズで児童書のベストセラー作家として名を連ね、優れた動く絵本作品を選ぶメッゲンドルファー大賞を二度受賞した、仕掛け絵本の達人。
サンタが届けるプレゼントのように、この絵本が手元に届く瞬間は、きっとほかにないわくわくと喜びをもたらしてくれるでしょう。
『The Night Before Christmas (Classic Collectible Pop-Up)』
著者: Clement Clarke Moore
絵:Robert Sabuda
出版社: Little Simon
発売日:2002年10月1日
ページ数:12ページ
Amazon(書籍) / 日本語版はこちら
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Award winner Robert Sabuda brings Clement Clarke Moore’s classic tale of The Night Before Christmas to life in this festive pop-up edition, sure to become a perennial family favorite.
『モミの木』マリメッコのデザイナーが描くアンデルセン童話
マリメッコのデザイナーとしても活躍するサンナ・アンヌッカが描く、アンデルセン童話の名作『モミの木』です。人生の悲哀や不条理を描く童話を、モダンで幻想的、北欧チックなイラストとともにたどります。物語はビターな雰囲気で、大人にこそぴったり。

布張りに、金箔押しがほどこされた表紙は本棚にあるだけでわくわくします。読書好きへの贈り物にも喜ばれそうな一冊です。
『モミの木』
著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン
絵:サンナ・アンヌッカ
翻訳:小宮由
出版社:アノニマ・スタジオ
発売日:2013/11/1
大きさ:12.8 x 1.2 x 23.4 cm
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大切な人に贈りたくなるアンデルセンの絵本
世界中で愛されているアンデルセン童話の名作『モミの木』が、マリメッコのデザイナーとしても活躍するサンナ・アンヌッカのイラストで絵本になりました。布貼りの表紙に金箔押しがほどこされている表紙をめくると、色鮮やかな物語の世界が広がります。自分で読むのはもちろん、大切な人への贈り物としても喜ばれる1冊です。
編集者のおすすめポイント
クリスマスにプレゼントしたい、美しいアンデルセンの童話。あまり日本で知られていないこの作品には、「今を楽しみなさい」というメッセージが大人の読者の心に響きます。イラストレーションはマリメッコのテキスタイルデザイナーとして活躍するサンナ。アンヌッカ。モダンで幻想的な絵がお話と共に想像力をかきたてます。人生の悲哀や不条理を読みやすい童話で表現したアンデルセン作品を、翻訳家の小宮氏が新しい訳でお届けします。
『賢者の贈り物』短編小説の名手O・ヘンリーの傑作
大人向け絵本で読んでおきたいのがこちら。『賢者の贈り物』は、短編小説の名手と言われるO・ヘンリーの作品。クリスマスのプレゼントを買うために、自分のいちばん大切な宝物を手放してしまう夫婦の愛の物語です。
挿絵は、世界三大絵本賞としても知られ、イギリスで出版された絵本のうち特に優れた画家に送られる「ケイト・グリーナウェイ賞(現・カーネギー画家賞)」に2度輝いている絵本作家P.J.リンチが担当しています。
密で繊細な水彩画が物語に深みを与えます。物語を知っている人でも楽しめる、何度でも手に取りたくなる絵本です。
『賢者の贈り物』
著者:O・ヘンリー
絵:P.J.リンチ
翻訳:齊藤昇
出版社:いそっぷ社
発売日:2024年11月12日
ページ数:40ページ
大きさ:21.6 x 17.5 x 0.9 cm
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短編小説の名手といわれるO・ヘンリーの「最後の一葉」と並び称される傑作。
ニューヨークの片隅でひっそりと暮らす若い夫婦。手元にあるのは、わずか1ドル87セント。妻のデラは愛する夫へのクリスマス・プレゼントに何を送ったらいいのか、考えあぐねていた。そこで彼女が意を決してとった行動とは……。
クリスマス・プレゼントという素晴らしい習慣の始まりは、東方の三人の賢者が飼い葉桶の中で眠るキリストに贈り物を運んできたことに由来するという。お互いを思いやる気持ちが空回りして思わぬ結果を招いてしまった二人の行動は、果たして〈賢者の贈り物〉にふさわしくなかったのだろうか。
グリーナウェイ賞に2度輝いている絵本作家P.J.リンチが「初めてニューヨークを訪れ、O・ヘンリーの時代からほとんど変わっていない街並みを見て以来、ずっと描きたいと思っていた」という作品。全編に描きこまれた水彩画で、名作の魅力をじっくりと味わってみてください。
『サンタさんのお仕事マニュアル』サンタの秘密を大公開!
『サンタさんのお仕事マニュアル』は、サンタクロースのお仕事詳細をまとめて、マニュアル化した仕掛け絵本です。トラブルが減ってお仕事が楽になるように、お助けエルフたちが頑張ってまとめました(という設定です。かわいい!)。
赤い本に緑のリボンが巻かれた表紙はプレゼントそのもの。ちょっとトラブルが多くて心配な新米サンタクロースの枕元へ、エルフたちが置いていくのでしょうか。

「子どもに見つかったら?」「魔法のそりってどうなってるの?」「トナカイの操り方は?」毎年サンタクロースはどんな働き方をしているのか、その舞台裏をたのしみましょう!
『サンタさんのお仕事マニュアル』
著者:クリストファー・エッジ
絵:ティム・ハッチンソン、リチャード・ジョンソン、マギー・ニーン、サンディ・ナイチンゲール、マイク・フィリップス
翻訳:浅野美抄子
出版社:大日本絵画
発売日:2020年11月9日
ページ数:20ページ
大きさ:24 x 2.3 x 27.8 cm
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今年もクリスマスがやってきます。
サンタさんのお仕事が楽になるように そしてトラブルがへるようにお助けエルフたちがマニュアルをつくりました。
たとえば…
まほうのそりのワクワクする装置 トナカイのあやつり方 プレゼントの取りあつかいそして身だしなみも大事です。
配達は特急で! そ~っとえんとつを下りたのに 子どもに見つかったら?
お仕事マニュアルの「やることリスト」をチェックしてしかけのめくりで エルフたちの発明や秘密を確認しましょう。
さぁ、準備万端!今年も最高のイブにしましょう!
『まほうのよるに』サンタとトナカイの出会いとはじまり
この絵本は、トナカイ「ダッシャー」の、サンタとの出会いとはじまりを描く物語。サンタのそりを引くのはトナカイという、そのイメージのはじまりが、この絵本で明かされます。
クリスマスに願いが叶うのは人間だけではありません。
いつかここを出て、ママとパパの生まれた北極に行けますように
『まほうのよるに』
トナカイ「ダッシャー」とサンタが紡ぐ奇跡の物語です。

アメリカの人気絵本作家、マット・タバレスが描く躍動感あふれる鮮やかな絵が、クリスマスのできごとをドラマチックに盛り上げます。カバーのタイトルには上品な箔が施されており、プレゼントにもおすすめです。
全世界35万部。NYタイムズベストセラーに選ばれ続ける本書を、手に取ってみてはいかがでしょう。
『まほうのよるに─はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし』
著者: マット・タバレス
翻訳: 前沢 明枝
出版社: 世界文化社
発売日: 2023年10月20日
ページ数: 40ページ
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トナカイとサンタの始まりを、美しいイマジネーションで紡いだ作品。
●毎年サンタのそりをひくトナカイたち。そのうちの1頭、“ダッシャー”が主人公の物語。
美しいイマジネーションとドラマチックな絵で紡ぐ、トナカイとサンタの始まりのおはなし。
●全世界35万部! NYタイムズベストセラーに選ばれ続けているクリスマス絵本。
イギリス、イタリア、クロアチアなどで翻訳出版され、世界中の子どもたちに愛されています。
●自分の気持ちに正直に生きる勇気が、きらりと輝く物語。
子どもたちへはもちろん、大切な人や自分への贈り物にもおすすめです。
●クリスマスシーズンが纏う不思議なよるのムードを、
深く鮮やかに描かれたドラマチックな絵で、ぜひたっぷりとご堪能ください。
〈あらすじ〉
「いつかここを出て、ママとパパの生まれた北極にいけますように」
トナカイのダッシャーがいつものように北極星にねがいをかけたよる、
白い馬のひく大きなそりとサンタがあらわれて……(Amazonより)
『クリスマスマーケットのふしぎなよる』ドイツの雰囲気がたのしめる
クリスマスと言えばクリスマスマーケットです!キャンドル、オーナメント、リース、木のおもちゃ、ジンジャークッキー、ソーセージ、グリューワイン───クリスマスを盛り上げるアイテムが勢ぞろい。
本書は、そんなクリスマスマーケットで起こる不思議なお話。主人公は、ツリーから落ちて困りはてた金色のお星さまに出会い、お星さまを元のクリスマスツリーに戻そうとします。しかし、その道のりは決して簡単ではありません……。

ドイツでの生活経験を持つ著者が描く本場のクリスマスマーケットと、絵本ならではの幻想的な世界をたのしみましょう。絵本ですが電子書籍があるのもポイントです。
『クリスマスマーケットのふしぎなよる』
著者:安房 直子(文)、山本 容子(絵)
出版社:講談社
発売日:2019年10月23日
ページ数:36ページ
Amazon(書籍 ・ Kindle版)
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おじいちゃんとはじめて訪れたクリスマスマーケット。そこでヨハンは、ツリーから落ちて困りはてた金色のお星さまに出会います。マーケットの番人であるくるみ割り人形と一緒に、ガラス細工の天使やジンジャークッキーなど、マーケットの仲間たちみんなと協力して、お星さまを元のクリスマスツリーに戻そうとがんばるのですが、いじわるな北風が邪魔をして……。
ドイツで暮らした経験をもとに著者が描く、夜の町にかがやくクリスマスマーケットでおきた、ちいさな奇蹟のお話。
『森のクリスマスツリー』雪で彩られる静かで穏やかなクリスマス
森の奥にある1本のもみの木を中心とした、生き物たちとおじいさんの物語です。天然の雪で彩られるツリーと、森の奥でそっと始まる自然界のクリスマス。
本書は、ボローニャ国際児童図書展エルバ賞を受賞した絵本です。緻密で独特なイラストは大人にこそ見てもらいたい。心穏やかに、静かなクリスマスを感じたいときにおすすめの一冊です。
『森のクリスマスツリー』
著者: 牧野 鈴子
出版社: 文研出版
発売日: 2003年12月
ページ数: 28ページ
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大きなもみの木に雪が降り積もり、星が照らす中、森番のおじいさんと小さな動物達の晩さんが始まりました。今日は静かなクリスマスイブ。
ボローニャ国際児童図書展エルバ賞受賞!
大人におすすめのクリスマス事典
絵本ではありませんが、ちょっと変わったクリスマス本があったので紹介します。
『ちいさな手のひら事典 クリスマス』レトロなイラストで解説する豆知識
絵本とはひと味違った魅力を持つ『ちいさな手のひら事典 クリスマス』。サンタクロースの服装、ヤドリギ、イルミネーション、暖炉、靴下……。タイムスリップしたかのようなレトロでやさしいタッチのイラストとともに、クリスマスの知識を解説するちいさな事典です。

後半には、中世のクリスマスや、カナダ、イタリア、ノルウェー、フィンランドなど、各国のクリスマスについても紹介されています。ページをめくるたびに、知らなかった物語や風習に出会い、クリスマスの楽しみ方がどんどん広がっていくでしょう。
日常の何気ない読書タイムが、特別なクリスマスの時間に。部屋に飾っても素敵、贈り物にもぴったり――クリスマスの魔法がぎゅっと詰まった一冊です。
『ちいさな手のひら事典 クリスマス』
著者:ドミニク・フゥフェル
翻訳:いぶき けい
出版社:グラフィック社
発売日:2022年10月11日
ページ数:176ページ
大きさ:15 x 10 x 2.5 cm
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ツリーにサンタにブッシュドノエル。クリスマスに欠かせない数々だけど、いつ、誰が始めたもの?その歴史や起源には、意外な事実が潜んでいました。クリスマスに関する78のトピックを、レトロなイラストで飾るミニ事典。クリスマスの長い歴史、12月25日、天使、受胎告知、待降節、バブーシュカ、イエスさまのあやし、ベツレヘム、ロウソク、オーナメントボール、薪、薪の形のアイスケーキ、プレゼント、クリスマスカード、クリスマスソング、クリスマスの靴下、暖炉、クリスマス・キャロル、クリスマスパイ、鐘の音、サンタクロースの服装、クリスマスのリース、クレッシュ、クリスマスのデコレーション、幼子イエスの信仰、羊飼いの星(ベツレヘムの星)、年の瀬の心づけ…など78項目
【番外編】プレゼントにも。心癒される絵本
『ビロードのうさぎ』(酒井駒子画)
こちらは、クリスマスがメインではないけれど、心を癒す、筆者セレクト、大人が読みたい絵本&プレゼントにおすすめの絵本です。
子ども時代、お気に入りのぬいぐるみはありませんでしたか?
この子はおもちゃじゃないの、ほんとうのうさぎなの
『ビロードのうさぎ』
子どもにとってぬいぐるみは、いつも一緒にいられる最高のパートナーで、何にも代えがたい“ほんもの”でした。
しかし、成長するにつれて、そうしたぬいぐるみたちも忘れ去れてしまいます。置き去りにされた彼らが何を思い、消えていったのか。『ビロードのうさぎ』は、誰もが通る記憶の隙間にスッと入り込んで、忘れられたモノたちの思いを伝えてくれる、そんな物語です。
そして、この絵本の魅力はそれだけではありません。ぜひ手に取って、うさぎと子どもの結末を見届けてください。
大人だからこそわかる、過去の記憶や思い出の大切さ。子ども時代に感じたぬいぐるみへの愛情や、物の大切さ。あなたにとっての大切な何かを再発見させてくれる一冊になるはずです。
『The Velveteen Rabbit』が原作
『ビロードのうさぎ』は、1922年に発表されたマージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコの名作『The Velveteen Rabbit』を元に、酒井駒子さんが新たな絵本に仕立て直した作品です。原作は古典的名作として、今なお、世界中に愛されています。酒井さんは、本書についてインタビュー記事で以下のように答えていました。
「原作は本当にすばらしいのですが、絵本というよりは読み物に挿絵が入っているという感じだったので、もし自分が新たに描くのであれば絵本として文章と絵のバランスをとって、文章を圧縮した形にしたいなと思いました。」(好書好日)
酒井駒子さんは本書の発売にあたり、絵・抄訳を担当しています。温かみのあるイラストは、絵本の魅力を引き立てており、原作とは違った物語の旅へと連れて行ってくれるでしょう。
ほっこりとした温かさに包まれながら、心の奥底に響くメッセージを感じ取ってください。
『ビロードのうさぎ』
著者:マージェリィ・W・ビアンコ(原作)酒井駒子(絵・抄訳)
出版社:ブロンズ新社
発売日:2007年4月1日
ページ数:36ページ
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ある日、ぼうやのもとにやってきたビロードのうさぎ。子どもに心から愛されたおもちゃにおとずれる「子どもべやのまほう」の話を耳にします。やがて、ぼうやにとってかけがいのないものになったうさぎは……酒井駒子の繊細な絵と抄訳で名作がよみがえります。
大人が楽しむクリスマス絵本の魅力
忙しい日常に追われる中で、絵本のシンプルな物語と美しいイラストは、せわしなく動く心に静かな安らぎをもたらしてくれます。
視覚と感覚から伝わるやさしい刺激が、大人にとっての「癒し」と「リフレッシュ」に。

お気に入りのページを開いてクリスマス飾りにも使えます!特に飛び出す仕掛け絵本はおしゃれなインテリアになりますよ。
大人ならではの新しい楽しみ方、子どもの頃は気が付かなかった、新しい発見を楽しみましょう。